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    今宵は一筆申し上げ候

    世の中の出来事に、もの申したく候。

       

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    死刑制度について…ちょっと違う見方

    素浪人はいろんな人の意見を聞いていますが、自分の態度としては、「死刑」そのもには反対ではないのですが、現在の「死刑制度」には「条件付き」で反対しています。

    「なんだそれは?」とおっしゃる方も多いでしょう。いや、たいした話ではないのです。簡単な事です。世の中で繰り広げられている死刑制度を巡る議論とはちょっと視点が違うのです。

    おそらく、現在日本で議論になっている死刑制度の議論というのは、廃止派は「人が人の命を絶つというのは人権上よろしくない」ということだと思います。一方賛成派は「殺人という、人の命を絶った者は同様に、自ら命を絶たれるのは当然」ということでしょう。つまり、根本のところで真っ向から対立しているわけで、これは議論としてはいつまでもかみ合わないでしょう。

    管理人は両方の気持ちがよくわかります。

    で、管理人が気にしているのは「警察や検察は信じられるのか?」という一点につきます。日本の裁判の歴史を見てみても、何度も何度もえん罪が表面化しています。つまり、警察&検察によるでっち上げです。しかも、それが極刑に至る犯罪においてもです。これではとてもじゃないけれど、全面信用できないわけです。もしも自分が無実なのに、逮捕されて殺人の罪で起訴されて、そして裁判の結果、死刑。上告を繰り返しても、ねつ造された証拠と、周りの無理矢理書かせられた目撃談の調書で最高裁も死刑。そうなったらどうします?冗談でなく、少し前の村木元厚労相局長の一件は死刑ではありませんが、まさにその通りの展開を見せました。これで、管理人の杞憂は現実に起きていることだと証明されてしまいました。

    死刑がなく、終身刑であれば、まだ、えん罪を証明するために何年も何十年も本人と周囲の人が頑張って、いつかは最終的に無罪を勝ち取ることもできるでしょう。しかし、死刑になった後で、えん罪が証明されてても手遅れです。

    だから、今のような、不透明な取り調べシステムが日本で行われている限り、管理人は死刑制度に反対なんです。しかも、これは日本だけの話ではありません。結局人が人を裁くということ…そこに権力が入り込めば当然、「意図」が入り込みます。裁判官の思想も様々。すなわち、間違いのない裁きを100%求めるということは、どんな人間の社会でも不可能。つまり、結局のところ人間は死刑を行う資格はないということになります。

    えん罪でもないかぎりは一生決して刑務所から出ることができない、本当の意味での「終身刑」を作ればいいのです。それがないところに、また別の問題点があると思います。

    というわけで、死刑制度反対を訴えている人間の中にはこういう考え方の者もいるということで、一言でした。

     

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    原発の安全神話と日本人

    今回の原発の事で、気付いたことを一つ。

    原発事故が長期にわたり、これだけ大変なことになっています。被害に遭われている方には本当に一刻も早い復旧で安心な生活が戻るようにお祈りしています。

    さて、一方で、原発廃止の機運も盛り上がりつつあります。しかし、そもそも、日本人は原発を推進し、反対派が少数派だったのは事実です。特に地方において。それがこれだけの原発大国を築き上げてきたわけです。

    素浪人は身の丈に合わない物は大嫌いなので、人間の手に負えない核を扱うのはどうかと思っています。ですから、長年「反原発」のスタンスをとってきました。

    それでも、原発の安全性をどう、判断するかということで、過去原発関連のいろんな書籍を読んできましたが、どんな本や記事を読んでも、賛成派は有無も言わせず「絶対安全」と謳っていますし、反対のスタンスの本は「絶対危険」と謳っているし、議論にならないのが正直なところです。

    でも、これだけは言えるのは「人間の作った物で、しかも人間が動かす物に完全はない」ということ。

    これは多くの人が頷ける当たり前の理屈でしょう。すると原発が絶対安全なハズはない。きわめてシンプルな結論です。それ故、素浪人はその結論をとってきました。「本当に安全なら東京に原発を誘致しなさい!」という裏返しの主張がありましたが、大いに同意したものです。

    が、世の中はそうなりません。

    長年の自民党政権下では原発は絶対でした。袖の下もずいぶん色々と活躍したんじゃないだろうかと邪推します。そして、地球温暖化という一言が原発推進をさらに支えて、民主党政権下もその状態が続きました。

    でも、本当に技術者は、政治家は、そしてその政治家を支える有権者である国民は、原発に対して絶対の自信を持っていたのでしょうか?

    こんなことがありました。これは原発の話ではなく、風力発電の話ですが。

    風力発電は原発に比べれば安全だと皆さん思っていらっしゃるでしょう。確かに、放射能は出しません。しかし、実は巨大なモーターにより、低周波が生じ、近隣に生活をしている人があれば健康被害が生じる可能性があるという訴えがあります。

    素浪人の実家で風力発電を誘致する動きがありました。中心になっているのは地元の議員さん。自民党の市議さんです。

    説明会が町内で開かれ、その席上、ある人が低周波の危険性を言った途端、大声でその市議さん「そんな馬鹿なことはない。風力発電は絶対安全だ!」と怒鳴り、恫喝同然にその声を封じてしまいました。

    回りに居る人たちも、その言葉に気圧されて沈黙。そこで「いや、まぁ、その健康被害の話を聞いてみようよ」などと言えばたちまち市議に睨まれることになります。全体の雰囲気を悪くするのも…ということで、結局みんな黙っていました。そして計画はゴーサインが。

    そう、それは素浪人の実家だけの話じゃなさそうです。それが日本全国、どこでも同じような状況なのじゃないでしょうか。とくに田舎といわれる地方では。

    田舎は小さな社会です。ただでさえ、面倒は嫌われるものです。さらに、人間関係で嫌われることを避けようとする日本人の気質もあります。

    実は、原発に対する不安が実はみんなあったけど、結局、それを声に出せなかった人が多いんじゃないでしょうか。特に田舎では。「原発はちょっと不安。でも、それを声に出すと嫌われるしなぁ。だから、賛成せざるを得ないよ」と。

    学校のいじめのメカニズムも同じようなものだと聴いたことがあります。ちょっとでも違った意見を言うと嫌われて、いじめにあう。他人と同質でなければならない。勉強が他の人よりできると嫌われる。仲間はずれに遭う。そうして、酷くなると物理的ないじめに…。

    原発被害にまでこのメカニズムが及びます。放射能を避けるために「地元を離れるように」と実家を離れることを勧めた東京の息子夫婦に、福島の両親は「一旦出てしまえば、帰ってきたときに村八分にされるから」と断ったそうです。本当は離れたかったのに離れることができなかった。村八分の話は福島、岩手など複数、素浪人が関係者から直接聞きました。

    そう、だからいつも日本社会は同じ意見でまとまってしまうのです。

    それが美徳とされる場合もあるでしょう。一つの方向性に進む場合に何も遮る物がないのですから、合理性という面では抜群です。戦後の高度成長をもたらしたのも、この特質のおかげでしょう。でも、それでは世の中、極端な方向に、進んでしまう可能性があります。高度成長のもたらした公害が良い例です。そして、災害に弱い日本で、このような原発大国を作り出したのもそう。その結果が、今回の原発事故のような極端に破壊的な状況となったと素浪人は思います。

    古くは第二次世界大戦の時も、戦争反対の声は封じ込められたといいます。その結果、無謀な戦争に進み、結果、破滅をもたらしてしまいました。

    そろそろ日本社会も、異質な意見を積極的に取り入れるという社会に、つまり、嫌われることを良しとする社会に変えないといけないのじゃないか…そうなれば、もっと多様な意見が交換され、極端な方向に進むことはなくなるのではないかと思いますし、少なくとも子供達のいじめだってなくなるかもしれません。

    素浪人は、これが日本の未来を変える重要なヒントじゃないかと思います。頑張れニッポンというのは実は、多様性を求め、根本的な社会の変革を目指すために頑張れ!ということにならないとイケナイと思っています。


     

    さてさて…

    世の中、ままならぬ事が多いもの…。

    日頃思っても口に出せぬ事も多く…。

    そこで、このブログでは管理人である素浪人が日ごと見聞きしたことを中心に、心の中をつぶやきます。

    マスコミに関わる仕事を持つ素浪人ではありますが、あくまで一素浪人として個人の考えを述べるブログです。

    よろしければ、今後もお立ち寄りを…。



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