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    今宵は一筆申し上げ候

    世の中の出来事に、もの申したく候。

       

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    選挙の投票~誰を当選させたいかじゃなく、誰を落としたいかという考え方は?

    12月14日は衆議院選挙の投票日。

    盛り上がらない選挙では投票率が大幅に下がります。今回の選挙も相当に低いのではと言われています。

    素浪人も本音では「こんなしらけた選挙…入れたい人がいないし…」とは思うものの、先人達が血を流すようにして得た選挙権。捨てるわけにはいかぬ…と思いつつ。

    しかし、誰も入れたい人がいないではないか!

    同じように悩む人も多いのでないかと思います。 特に今回の選挙のような場合には…。

    そんな方は、ちょっと考え方を変えてみたらという提案。

    たとえば、自分の選挙区にAさんとBさんが立候補している。Aさんは主張が全く自分と相反する。Bさんも主張のほとんどが自分と相反する。

    こんな場合。 どっちを選ぶ? ではなく、 どっちが絶対に嫌?

    そりゃAだ。Bはまだ「**」の施策だけは悪くない。 ってことはないでしょうか?

    選挙公報。読めば大体の主張は分かる。そうすると、コイツだけは絶対に入れたくないという候補も出てくるはず。

    そう、発想の転換。

    「入れたい」ではなく「入れたくない」。 「当選させたい」ではなく「落選させたい」。

    すると、行動はただ一つ。 もう一人の候補に投票すること。Aを落とすためにBに投票する。

    結局、そうすれば貴重な1票を「棄権」という行為で無駄にすることもない。

    本当は投票用紙に「棄権」と書く投票もあっていいと思うけれど、それがない以上、致し方のないこと。

    これからの選挙、誰を落とそう!という主張で臨むというムーブメントがあっても良いのではないかと、を拗ねてみる素浪人…。

    皆さんもいかが?

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    全国のラジオ放送を聴く Android編

    ご注意:2014年4月記す
    本家のradiko.jpが有料にて今月より地域制限を外しました。その影響か、razikoはアプリの作者の方が地域制限を逆にかけてしまわれました。色々と思うところがあったのでしょう。従って、ここに書いた以下の内容はもはや過去の事となってしまいました。残念であります。これからはradiko.jpで全国の放送を聴くことになります。が、有料というのは…。素浪人としてはとにかく残念至極。しかし、しばらくの間でも自由に全国の放送を楽しむ機会を提供してくださったrazikoの制作者の方には深く感謝を申し上げる次第です。



    全国のラジオ放送を聴きたい…そういう思いの方は多いようです。

    当ブログでradikoのエリア外聴取について記したところ、それ以来信じられないくらい大勢の方がアクセスされています。

    その前回の記事はiPadやiPhoneなど、iOSで全国のradikoを聞く方法でしたが、OSの脱獄というやや高い敷居があります。脱獄してしまうとメーカーのサポートも受けられませんし、デメリットも大きい。では他にもっと簡単な方法は?とういことになれば、Andoroid端末を使うという手があります。

    Andoroidにはrazikoという非常に便利な「公式」アプリがあります。ra[d]iko ではなくra[z]ikoですのでご注意を。1文字だけ違います。これは端末にインストールされたradikoを使って、エリアを外し、全国の放送を聴くことができるようにしたもの。しかも、録音機能まで付いているまさに「神」アプリです。

    しかも「無料」です。

    ただし、radikoを利用していますから、たとえばradikoがバージョンアップしたなどという時には一時的に使えなくなってしまうというリスクはあります。これは致し方のないこと。radikoを自動更新(アップデート)しないようにすることが必要ですし、万が一アップデートしてしまったら、raziko開発者が新たに対応してくださるまで待つのみ。

    さて、素浪人もこのrazikoを利用してみようと思い立ったのですが、どうもネット情報は今年四月のradikoバージョンアップ時の混乱に関わるものばかり。素直にインストールから利用方法までを記したサイトが簡単に見つかりません。

    そこで、自分でAndoroid端末を買い、razikoを実際にインストールしてみましたので、ご参考までに。

    ちなみに端末はNexsus7です。Androidのバージョンは4.1.2

    結論から言うと、とても簡単な作業でした。

    では箇条書きに。
     

    ・Androido の「設定」から「セキュリティ」を選び、一覧の中から「提供元がPlayストアではないアプリのインストールを許可する」にチェックを入れる。

    ・Playストアからradiko.jp for Androidをインストール
     (立ち上げ時に地域判定オプションを聞いてくるが、素浪人の場合はとりあえず何もチェックをいれないでおいた)

    ・続いてPlayストアからrazikoをインストール。

    ・razikoを立ち上げると「Radikoサービスへの接続が出来ません」という窓が出てくるので、その窓にある「設定」を選ぶ。

    ・するとGoogle Chromeが開く。このとき、表示されるタブが別のタブになる場合があるので、上部のタブを見て「HOME: nagamatu」を選び、表示。


    ・そのサイトに記されているリンクを押すと画面下に「ダウンロード開始」と表示され、radiko.installerがダウンロードされる。

    ・Google Chrome を終了し、さらに開いているrazikoも終了させる。

    ・メニューに戻って、「ダウンロード」を選ぶ。そこに表示されるradiko.installerを選び、出てきた画面からインストールを選び実行する。




    ・「完了」を選ぶ(もしくは「閉じる」を選んでrazikoを立ち上げると、最初に再び「Radikoサービスへの接続ができません」と出てくるので、「設定」を選ぶ)。するとGoogleのパスワードを求められるので入力し「了解」を押す。


    ・さらに「radikojp for Android この既存のアプリケーションへのアップデートをインストールしてもよろしいですか?」と尋ねられ、これも「インストール」を選ぶ。つまりradikoを上書きするというわけ。

    ・「アプリをインストールしました」の表示が出るので「完了」

    ・するとrazikoで自動的に「番組情報…」というメッセージが出てNHK-FMが表示。右端に三角ボタンがついた放送局名の部分を押すと、エリア一円の放送局リストが出てくる。選ぶと、さっそく受信が始まる。

    と、ここまではrazikoで自分の住むエリアの放送を聴くことが出来るようになるまでの手順。

    ですが、raziko本来の魅力は他エリアの受信。
    それを説明します。

    ・画面の右上の設定ボタン(四角が3つ縦にならんでいるボタン)を押す。

    ・「エリアの指定」を選ぶ。

    ・地図が表示されるので、そのなかから聞きたいエリアを選ぶ。

    ・都道府県が表示されるので、そこから聞きたいものを選ぶ。

    ・画面左上のrazikoの横、括弧内に選んだ都道府県がローマ字で表示されるのを確認する。

    ・画面右横の小さな三角マークを押すと、受信可能なエリアの放送局一覧が出てくる。そこから聞きたい放送を選ぶ。

    これだけです。あとはひたすら全国の放送を楽しんでください。録音機能に関しては1番組のみという制限がありますが、「raziko拡張」というアプリ(105円)をインストールすればその制限は解除できます。

    また、以前、iOSの時にお願いしたように、素浪人がそもそもradikoのエリア外聴取を始めたのは岩手放送、北陸放送、山陰放送など地方局の素晴らしい番組を聴くため。資本力が物を言うテレビと違い、ラジオは地方で奮闘する放送マン達のアイディアに満ちた珠玉のような番組が沢山あります。どうか、このrazikoでキー局の放送を聴くためだけでなく、ぜひ全国各地の放送を聴いて下さい。素浪人からのお願いです。

    もう一つ、こんな素晴らしいアプリを開発されたNagamatsu Technology Center JAPANさんに心から感謝します。

    ご注意:
    上記の作業はあくまでご自分の責任においてなさってください。作業で生じたトラブルや損害などに素浪人はなんら責任を負いませぬ。念のためのご注意です。

    冒頭に記したように2014年4月1日、本家radiko.jpの有料サービス開始をもって、razikoにおける上記の地域制限の解除は不可能となりました。



    エリア外のradiko(ラジコ)を聞く…

    この記事はiOSに関する記事です。Andoroidでのradikoエリア外聴取はこちらの記事をごらんください。

    素浪人はラジオが大好きです。そこで、全国のラジオ放送を聴くための方法がないかと思っていました。

    ラジオ好きの間で有名な方法として、ミズホのループアンテナUZ-8DXにSONYの高感度のラジオICF-EX5などを組み合わせ、昼でも東京で名古屋の放送を聴くことはできるのですが、できれば、全国の放送を…と見果てぬ夢だったのですが、それが叶う時代に。

    radiko(ラジコ)です。

    パソコンやスマートフォンなどでノイズなくきれいな音声でAMやFMラジオ(+短波のラジオ日経)が聞けるとあって、ラジオの復権に寄与しているという噂もあるくらいのソフト&アプリです。が、一つ欠点が。IPアドレスなどからエリアを特定し、受信者のいるエリア外の放送は聴くことが出来なくなっているのです。日本の放送行政の頭の硬さ&放送局側の自己都合を感じます。

    というわけで、全国の放送を聴いて、どこが悪いんじゃい!とばかりにその縛りをくぐり抜ける方法があります。素浪人の妻は心配します。「それって違法じゃないの!」妻よ、安心しなさい。違法じゃないし、そもそもそんな縛りを作っている行政やメーカーの態度が「?」なんだから。利用者の目線でなく、自分たちの目線で物事を決めるというありがたくない習慣に利用者が刃向かうだけのこと。

    radikoを全国どこの放送でも好きなように聴くテクニック。いくつか種類があり、皆さんのお使いになっている機器によって違いがあるのですが、ここでは iPod Touch で iOS 5.0.1 を使っている素浪人が試した方法をご紹介しましょう。OSのバージョンが同じであれば iPhone でも iPad でも使える方法です。

    1 まず iOS の脱獄(JailBreaking)。
       iPod Touch は Apple による縛りがあり、Apple が正式に認めたアプリ以外はダウンロードできない仕組みになっていますが、その仕組みを解除する方法です。もちろん、一旦解除すると故障した場合、メーカーのサポートは受けられません。その点は注意してください。つまり自己責任でということです。もちろん、素浪人も責任を負いません。また、OSのバージョンをアップすると、それで、脱獄も効かなくなります。現在(2012年4月)脱獄方法は iOS 5.0.1 までしか開発されていません。したがって、iOS 5.1以降は不可能です。素浪人が参考にさせてもらったのは iphone wiki というサイトの「JailBreak手順」というページです(http://www.iphooone.com/pukiwiki/index.php?JailBreak%BC%EA%BD%E7#z4226904)。このサイトのガイドに従って操作すれば、驚くほど簡単に脱獄ができます。ページ製作者の方、ありがとうございました!

    2 現在位置を偽装するアプリを導入する。
      こうしたソフト、いくつか定評のあるものがありますが、いずれも Apple は正式に認めたりはしません。ですから、脱獄して手に入れる必要があるわけです。脱獄によって、Cydiaという App Store と同様の役割をするアプリが自動的に入りますが、こちらから、素浪人は LocationHolic というアプリを手に入れました。最初は無料で何カ所か試用ができます。その後、気に入れば有料で購入。9.99$でした。こうしたアプリへのPayPalでの支払い、ちょっと躊躇しましたが、その後特に問題はなく過ごしていますので、とりあえず、大丈夫みたいです。

    ちなみに Cydia、バージョンによってはそのまま日本語表示で立ち上げるとうまく起動しないことがあります。設定で使用言語を一旦英語にするなど、ちょっとした工夫が必要でしたが、その件も上記サイトには記されています。

    これだけです。あとは LocationHolic を立ち上げます。地図が表示されるので、そこで、自分の希望する位置をタッチして決めます。その上で radiko を立ち上げると…あら不思議、ちゃんとそのエリアで受信できる放送の一覧が出てきます。そして、選局すると…見事に放送が受信できます。radiko(ラジコ)のエリア外受信、成功です。

    別のエリアを聞きたくなったら、一旦 radiko を終了させて、再び LocationHolic で場所を選ぶ。そして radiko を立ち上げるとちゃんとそのエリアの radiko 参加放送局一覧が表示されます。

    というわけで、自宅に居ながらに全国の放送が聴ける。これがどんなに凄い事か…。

    たとえば素浪人、東京にいながら実家のエリアの放送を聴くと、パーソナリティの喋る言葉、懐かしい方言が聞こえてきます。さらに、交通情報も懐かしい通りの名前が次々と…。さらにコマーシャルも地元の会社名が…。これだけで帰省した気分になれます。

    さらに、噂に聞いていた名パーソナリティのあの番組を聴きたい…と思えばその放送局を選局、そしてじっくり堪能します。

    聞いていると本当に全国を旅している気分になります。

    その場合オススメは平日(祝日も含む)昼間。ローカル放送での生ワイドの多い時間です。逆に夜は東京のキー局垂れ流しになっちゃいますから面白くない。

    ある祝日、朝早く目覚めたのに、雨が酷かったので一日中家で過ごすことに。そこで、radiko。まずは大阪のABCラジオ。「おはようパーソナリティ道上洋三です」を楽しみます。関西で人気の番組。そしてその後、同じ大阪の毎日放送「ありがとう浜村淳」で浜村節を堪能。その後、RCC中国放送ラジオ(広島)で「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」で横山さんの「じゃけぇのぉ…」という広島弁を味わい、さらに、KBCラジオ(福岡)ではきょんちゃんの不思議な声にぶっとび…、さらにSTVラジオ(北海道)では札幌ドームのリポーターとの掛け合いを聞き、と、まぁ、バーチャルで全国を旅し、その土地その土地のローカル放送を味わう。これは本当に素晴らしい体験です。

    また、一方、各局で同じ会社の特定のコマーシャルが実に多く流されていることも発見。某製薬会社ですが、めちゃくちゃ巨額なお金を広告につぎ込んでいることがわかります。広告収入の低い時代なので、各放送局にとっては救いの神なのでしょう。

    また、各局を聞き比べてみると、準キー局になれば、やはり資金力の違いか、構成、台本、出演者が東京レベルに近くなるのも実感しました。逆にいえば、やや画一化。それでも、テレビと違い、ラジオは出演者の個性が色濃くでますから、面白い!逆にドローカル、例えば、MRO北陸放送ラジオだったり、BSS山陰放送だったり、こうした放送は手作りに近い感じが、また楽しいのです。

    さて、そうなってくると、便利なのが、三才ブックスという出版社が出している、ラジオ番組表です。全国のラジオ局の番組表を1冊の本にまとめたもので、番組改編期にあわせて年に2度出版されます。

    というわけで、iOSを使っていらっしゃる方で自分のエリアの放送以外を聞きたいという方、試してみてはどうでしょう。ただし、あくまで自己責任でお願いします。素浪人はなんら責任を負いません。

    もう一つ、この方法、単に東京などのキー局を聞くというよりも、むしろ積極的に地方局を聞くという方法で使っていただければ素浪人としては嬉しいものです。というのも、地方局、きびしい経営であえいでいるところが多いもの。その中で積極的にリスナーを掴もうと、腕によりをかけて面白い番組を作っているところが多い。ぜひ応援したいものです。radikoの地域外受信のせいで東京や大阪にリスナーを奪われた…という、ありがちな図式ではなく、逆に地域外受信のおかげで大都市圏のリスナーが地方局を聞き始めた…そうなって欲しいのです。

    追記:
    ・iOSをすでに5.1以上にバージョンアップしてしまった!という方が多いでしょう。そういう方にはダウングレードという方法があります。ただし、これは条件があります。ダウングレードしたいバージョンのSHSHというものが必要になります。これは自分でその古いバージョンを使用しているときに取得しなければならないものです。「そんなのはしてない」という方が圧倒的多数でしょうから、そうなると、新しいバージョンでの脱獄方法が開発されるまで「待つ」以外に方法はなくなります。

    ・上記の方法、光などの固定LANにおける方法です。3G回線などでは別の方法で地域特定をするためか、LocationHolicを使っても、効果がない場合があります。

    ヤマダ電機で感じる違和感、「ヤマダ電機の暴走」で納得

    管理人が働く職場の近所にヤマダ電機の「LABI」ができました。

    仕事柄、そして趣味の上でも家電量販店をよく使う管理人ですが、一番好きなのは「ヨドバシカメラ」です。というのも、店員さん達の勉強熱心さは他を圧倒していると思うからです。いままで店内で店員さんに相談して、その回答に不満だったことはほとんどありません。皆さん、いつも頭が下がるほどの情報量をお持ちです。

    これが、ビックカメラ、今は無きサクラヤなどになるとちょっと劣るかなぁという感じでした。

    で、昨今破竹の勢いで出店を続けるヤマダ電機の「LABI」。

    先日、仕事の関係である商品が必要となり、出かけました。繁華街にあるそのお店は品揃えがものすごいということで評判です。

    オーディオ関係のフロアに上がり、探すのですが、ありません。実はその製品、「プラグ変換アダプター」と言います。ステレオ標準プラグをステレオミニプラグに変換する小さなコネクターのようなものです。オーディオがお好きな方ならすぐにわかるでしょう。

    そこで、お店のお姉さんが通りかかったので、声をかけます。「すみません、ステレオ用のプラグ変換アダプターが欲しいのですが…」と尋ねると、困った顔です。こちらの言った意味がわからなかったようです。再び、説明すると、今度は「すみません、他の店員に聞いてみてください」とのこと。

    仕方なく別の店員さんに尋ねると、こちらも困った顔です。「少々お待ちください…」で、待てど暮らせど、その店員さん戻ってきません。そこで、おかしいと思い、彼女の戻ったカウンターの奥を覗くと、その店員さん、隠れるようにして立っているじゃないですか。視線があったとたん、逃げ出しちゃいました。

    なんなんだ、これは?

    そこで、別の店員さんを捕まえるとやっと、コネクター売り場に。で、もう一度説明をすると、「陳列していなければ、残念ながら、このお店にはありません」との答え。

    ということで徒労に終わりました。結局、近所の別の電器屋さんで手に入れました。


    別の日、今度はトラックボールタイプのマウスが必要となり、PC売り場に。ものすごい数のマウスが並んでいますが、肝心のトラックボールがありません。そこで店員さんに尋ねると「それってどういう製品ですか?」

    結局、これほど品揃えを誇る店にもかかわらず置いていないことがわかり、その足でヨドバシカメラに行き買いました。

    そう、違和感と書いたのは二つ。

    1 売り場で基本的な家電の知識がないスタッフに出会うことが多い。

    2 豊富な品数を誇ると言いながら、肝心な製品がない。

    この二つです。

    長いことその二つが「なぜ?」と疑問だったのですが、少し前に書店で買い求めた本で、どちらも氷解しました。「ヤマダ電機の暴走「年商3兆円構想」の果て」(立石泰則著 草思社刊)です。この本の中に見事にその答えがありました。

    1 ヤマダ電機は各メーカーにヘルパーとして従業員を派遣させている。しかもその数が非常に多い。労働局や公正取引委員会などから、様々な形で指導や処分が出、他の家電量販店などでは改めたところもあるが、ヤマダ電機では引き続き、ヘルパーに頼ったシステムとなっているそうです。(p129~ 第6章 ヘルパー問題) 

    なるほど。もともと、各メーカーから派遣されている人たちなので、店頭に立てば、自社の製品については、説明できても、他社の製品などについての知識は乏しいかもしれない。しかも、各メーカーから派遣とはいっても、それぞれに、派遣のために新たに安価に雇用しているのかもしれず、そうなるとますます、腰を据えて商品知識を勉強しようとはならないかもしれません。もちろん、中にはとても詳しいスタッフさんもいらっしゃいますが。

    確かにヨドバシなどもヘルパーさんはいるのでしょうが(こちらは監督官庁から指導を受けたため、数年で全廃するとしたそうです)、それぞれにメーカーの衣装をつけていて、店員さんと区別できます。が、ヤマダ電機の場合は、ちょっと区別しにくい感じでしたね。

    2 ヤマダ電機の仕入れはPOSによる売り上げの高い人気製品を上位から入れて販売するという手法。(p119) したがって、少数だけれど確実に需要が存在するという製品は置きにくいのだそうです。一見、品揃えが豊富なように見えますが、実は同じ売れ筋商品が複数の場所に重複して置いてあるだけ。したがって、品「数」は多いが「種類」は少ないということになるわけです。

    なるほど、上記、トラックボールが良い例。弱者切り捨てといえば大げさですが、必要でも数が出ないモノは置かないという方針ですね。

    と、こういうことだったのだそうです。

    事の是非や真偽について管理人は判断するものではありませんが、少なくとも、本書を読み、その説明には深く納得させられてしまいます。

    そうなると、管理人、ヤマダ電機は現在のところパスです。でも、せっかくあれほどの広さや出店数が多いのですから、それでいてヨドバシのように店員さんがきちんと勉強して、そして商品も幅広く取り扱ってくれれば最高なんですけどね。現在のヤマダ電機の利益を生み出す構造上、それはやっぱり無理ということでしょうか。この本で理解しました。残念。




    ちょっとおかしいかな、「JAL崩壊」文春新書 文藝春秋刊

    タイトルの本、昨今大きな話題となったJALの倒産を巡り、JAL内部の雄志(客室乗務員)が立ち上がって出した本ということです。JALの赤裸々な内情がわかるという意味で貴重な本です。

    実際、読み進めてとても驚いた事がいくつか。もちろん、政治家との癒着や独特の企業体質などはすでに週刊誌などで報じられ新鮮味はありませんが、それでも、意外な事実がいくつも書かれ、興味深いものでした。たとえば、JASとの統合を巡る問題。お互いの保有機種が全く異なるので、合併後、機長はJAL、JAS、それぞれの会社の機種しか操縦できない。したがって統合したスケールメリットがない!

    これなど、業界では当たり前なのでしょうが、門外漢にとってはまさに開眼でした。そういう意味で、買ってみて損はない本ではあったのです。

    しかし読み進めていくうちに不思議なポイントがいくつか出てきました。書かれている内容よりも「表現」です。その結果、この疑惑にいたります。

    「もしかして、この本は、文春の記者が書いた物ではないのか。著者となっているJALグループ2010というのは、著者ではなく、文春の記者を指しているが、一応、メディアの倫理上、数人のJAL関係者に取材をしたということを示しているに過ぎないのではないか?本当は著者名は「編集部」とするのが正しいのでは?」

    その1 「シャンペンから始まる」(75ページ)
    今どきの客室乗務員は「シャンパン」とか「シャンパーニュ」と言っても「シャンペン」とはあまり言わないのでは?「シャンペン」というのはちょと古い言い方でしょう。今もワインの世界に触れていれば(なにせソムリエールの多い世界です)、あまり出てこない表現です。したがって、これは現場と関わりのない方が書かれた可能性があります。さらに言えば、フレンチコースが必ず「シャンペン」から始まると書かれていますが、実際は食前酒も様々な種類のお酒から選ぶのが現在。現場を知っていれば、これも違和感が。

    その2 「戦争の時」(27ページ)
    「戦争の時…一番やってはいけないことです」。本書に登場する、あるたとえ話です。え?そうなの?知らなかった。それって常識なんだ…。まるで読者みんなが知っている既知の事実という感じでのたとえ話ですが…。あまりにも専門的すぎて。なんかおかしいぞ。これは普通、客室乗務員が使うかなぁ…。むしろ歴史物とか、戦争物などが好きな人…月刊文藝春秋を愛読、もしくは直接書いている人ならあり得るけれど…。

    その3 「赤旗も振らず」(112ページ)
    うーん、(組合運動の)赤旗を振る…という表現が。これってそんな一般の現役客室乗務員が使う言葉かなぁ…。これもアナクロニズムを感じますね。おそらく全共闘世代か少し後の保守系の方が書かれているはず。文春カラーとは一致します。そーいえば、文春の大嫌いな朝日新聞批判も本書では展開されていますね。ますます文春のライターさんっぽいですね。

    で、全般に表現がいかにも週刊誌の暴露記事調であり、こなれすぎているのも気になります。

    以上のような点から、客室乗務員達が書いた原稿にしては少しおかしいなと感じる次第。客室乗務員にちょっとだけ取材して、文春の記者が書いたというのが正直なところではないでしょうか。であれば、そう記すべきでしょうし、そう記していないところに何か意図的なものを感じてしまいます。

    つまり、素浪人が推理するに、本書は

    ・JALの組合つぶし

    ・機長の待遇引き下げ

    この二つを目的に意図された本であり、JAL職員達がJALの再生のために身内の恥をさらしたという本ではないのではないか。未だにJALという「ブランド」の人気の高さは存在し、したがって、こういうタイトルを付ければ、それなりに売れる…。しかも、客室乗務員が書いたと言うことであれば…。そう企画者が判断したのでは…。

    ということになります。ま、マスコミに体が突っ込んでいる素浪人には、実は、これは、とても現実味のある話。まだ、関係者に取材している(おそらく…意図的だけど)だけ良い方とは言えます。取材せずに思い込みだけで書いちゃう老舗出版社の某人気週刊誌なんてのも、ザラにありますから。

    さぁ、以上、素浪人の推理でした。皆さんのご判断はいかがでしょう?

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